経営にはさまざまな考え方があります。基本的は組織としてしっかりと利益を出しながら運営していくことを目的としていますが、それだけが経営ではありません。経営者として成功するためには、ありとあらゆる角度からものごとを捉えて、考える必要があります。
そんな経営に対する考え方が経営理念です。どんな企業や組織であっても理念は存在します。一見して同じようなビジネスを展開している企業であっても、理念はまったく異なっているというケースも少なくありません。
もちろん、経営理念がしっかりしていればそれだけで成功できるというわけではありません。しかし、企業や組織を長期にわたって成長させていくためにははっきりとした指針を持った経営が必要となります。その指針が経営理念・経営哲学なのです。
今回はいろんな成功者・経営者の名言から経営理念や経営哲学について考えていきましょう。
前向きに進むことの重要性を教えてくれる名言
経営において前を向いて進むことはとても重要です。ポジティブな思考や姿勢は生きて行くためのエネルギーとなります。人間の根本的なエネルギーは組織にとって大切な武器のひとつです。
そこで、ここではポジティブに、前向きに進むことの重要性を教えてくれる成功者や社長の名言をご紹介します。
大切なのは失敗から学ぶこと-ビル・ゲイツ
ビジネスを展開するのであれば、常に成功できるとは限りません。失敗することもあるでしょう。
人はどうしても成功した時のことばかりを考えて、失敗のことを忘れようとしてしまいがちです。もちろん、失敗にいつまでも囚われてばかりいるのは良いことではありませんが、単に忘れてしまうと同じ失敗を繰り返すことになってしまいます。
そこで、失敗から学ぶことが大切なのです。一見当たり前のことを言っているように思えるかもしれませんが、ビジネスにおいては大切なことです。
成功からも、失敗からも必ず学ぶことができるものはあります。それを無駄にするのではなく、ひとつの経験としてひとつの財産にしていくことが重要なのです。
マイクロソフトの創業者として知られるビル・ゲイツは何度もその重要性を説いています。
ビル・ゲイツ以外にも失敗から学ぶことの重要性を説いた言葉としてはワコール創業者である塚本幸一の「失敗をする。それが人生のターニングポイントだと思う」というものが挙げられます。
失敗はネガティブなものだと思われてしまうケースが多いものの、何かを考えたり変えるきっかけにもなるのです。
このように考えると、失敗することもポジティブに捉えることができるでしょう。
リスクがないところには利益も成長もない-似鳥昭雄
ビジネスを展開する際には時にリスクを取らなければならないケースもあります。誰でもリスクは避けたいと考えるでしょう。しかし、リスクを避けることが結果としてビジネスチャンスを逃してしまう原因となるケースも少なくありません。
そこにビジネスチャンスがあるのであれば、リスクを背負ってでも前に進む必要があるのです。ニトリの創業者である似鳥昭雄のこの名言は勇気を持ってリスクを取ることの大切さを教えてくれます。
ソフトバンク創業者の孫正義も「挑戦をしないことはもっと大きなリスクになる」といった発言をしています。新しいビジネスを展開することは時には大きな挑戦です。そして、同時にリスクを背負うことにもなります。しかし、挑戦しないということは同時にチャンスを逃す、つまり企業にとっては後のリスクとなる可能性もあるのです。
リスクも失敗と同様にネガティブに捉えられてしまいがちです。しかし、考え方によっては新しいビジネスを展開したり、成功するためのチャンスでもあるのです。
経営者としてのあり方を教えてくれる名言
経営者として成功するためには、組織を正しく導き、コントロールすることができるリーダーシップが欠かせません。
ここではそんな経営者としてのあり方を教えてくれる名言をピックアップしてご紹介します。
「それは私の責任です」と言い切れてこそ責任者たりうる-松下幸之助
パナソニックの創業者であり、現在では経営の神様とも称され、多くの経営者に影響を与え続けている松下幸之助の名言です。
責任者、つまりリーダーとして組織を導くためには重大な部分で責任を負う必要があります。権力を振りかざすのではなく、責任を持つことが重要となるのです。
リーダーはついつい単純に自分が「偉い」と考えてしまうことがあります。もちろん、大きな組織の経営者になれば、部下も多くなり、時には大きな権力を振るうことも可能となります。しかし、それと同時に組織のトップとして大きな責任を背負っていることもしっかりと自覚しておくことが重要です。
これから経営者として組織を率いていくのであれば、常にこの言葉を頭に入れておくようにしましょう。
他の誰かの人生を生きて時間をムダにしてはならない-スティーブ・ジョブズ
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズの名言です。人生は有限であり、その中で自分のすべきことをしっかりと見極めることが重要であることを教えてくれる名言です。
そして、経営者は多くの人を導く、つまり多くのひとの人生を預かることになることも考えさせてくれます。
常に、自分が人生の中ですべきことを考え、そして組織に所属するメンバー全員で利益を生み出すことを考えることができてはじめて優秀な経営者であると言えるでしょう。
実際にスティーブ・ジョブズは自身がすべきことを常に考え、多くの社員を抱えながらもそれぞれの進むべき道を指し示しながらアップルを世界屈指の大企業へと育てあげました。
この姿勢、経営哲学からは学べることが多いでしょう。
成功者の名言から経営哲学を学ぼう
企業や組織を経営していく中で、経営哲学はとても重要となります。経営哲学は常に企業として進むべき方向を指し示してくれる指針となります。今回はいろんな成功者、経営者などの名言から経営に対する考え方をご紹介してきました。それぞれ、異なった考え方ではありますが、きっとあなたのビジネスにも活かすことができるでしょう。これらを参考にして、あなた自身の経営哲学を探してみてください。